※ヘブライ語のカタカナ表記について
ヘブライ語には「カ行」の音と「ハ行」の音を混ぜたような摩擦音があり、英文では「ch」と表記される。この音のカタカナ表記は決まっていため、「ハラハー」/「ハラカー」など、表記のゆれの原因となる。
あ行
イェシュア (Yeshua)
イエスの本来のヘブライ語名。「主は救い」の意。イスラエルをはじめ世界の多くのメシアニック・ジューは、イエスをこのヘブライ語名で呼ぶ。
か行
会衆/コングリゲーション (congregation)
メシアニック・ジューの教会の人々や組織。キリスト教会がユダヤ人を迫害してきた歴史があるため、メシアニック・ジューは自分たちの群れを指すのに「教会」(church)という言葉をあまり使わない。「教会」とは違って建物を指すことはない。
さ行
サンヘドリン (Sanhedrin)
第二神殿時代のユダヤ人の最高議会。政治、宗教、司法に大きな権威を持った。
七十人訳(しちじゅうにんやく) (Septuagint)
セプトゥアギンタ。紀元前2世紀頃に翻訳され、広く普及した旧約聖書のギリシヤ語訳。72人のユダヤ人学者によって訳されたとの伝承からこの名がある。初代教会の信者もこの訳を使用した
シナゴグ (synagogue)
ユダヤ教の集会所。ユダヤ人の会堂。メシアニック・ジューの集会所・会堂を「メシアニック・シナゴグ」と呼ぶこともある。
信者/ビリーバー (believer)
イエスを信じる者について、メシアニック・ジューと異邦人クリスチャンを区別せず、両方を指す言葉として「ビリーバー」(信者)という用語が使われる。
正統派ユダヤ教 (Orthodox Judaism)
「改革派」、「保守派」と並ぶ現代ユダヤ教の三つの大きな流れの一つ。米国では改革派が優勢だが、イスラエルでは正統派が権力を持つ。さらに伝統に厳格で、独特の黒いコートを着た「超正統派」もある。
た行
第二神殿 (The Second Temple)
ソロモンが建てた第一神殿に対し、バビロン捕囚から帰って来た民が紀元前515年に再建した神殿。ヘロデ大王が大規模な改築を行なったが、紀元70年にローマ軍により崩壊。
タナハ (Tanach)
ヘブライ語の旧約聖書のこと。旧約聖書を構成する律法(トーラー/Torah)、預言者(ネビーム/Neviim)、諸書(ケトゥビーム/Chetuvim)の頭文字をとって出来た名。
タルムード (Talmud)
ミシュナとその注解であるゲマラとを合わせた膨大なユダヤ文献。5世紀頃までの資料が含まれる。
トーラー (Torah)
御教え。律法。律法の書であるモーセ五書。「導く、教える」を意味する言葉を語源とする。シナゴグには羊皮紙に手書きされたトーラーの巻物(トーラー・スクロール)が備えられている。
な行
は行
ハラハー (halacha)
ユダヤ人の生活上の規定。生活律法。「歩む」を意味する言葉を語源とする。
パルデス (PRDS)
ユダヤ的な聖書解釈の4レベル。単純な解釈(プシャット/pshat)、間接的意味(レメズ/remez)、連想で読み解く(ドラシュ/drash)、事情を知る物だけが解読できる秘密(ソッド/sod)。
ピルケ・アボット (Pirke Avot)
タルムードの中に収められている、「父祖たちの教訓」という有名な小篇。
ま行
マソラ本文(ほんもん) (Masoretic Text)
最も受け入れられている旧約聖書本文。もともと単語と単語の間のスペースや母音の表記がないヘブライ語旧約聖書本文に、ユダヤ人の学者たちが単語の区切りを定めたり母音記号を加えたりして文章の読み方を明確にしたもの。
ミシュナ (Mishnah)
聖書の律法の注解である口伝(くでん)律法を2世紀頃に集大成して成文化した法典。
ミツヴァ (mitzvah)
ユダヤ人として行なうべき律法、戒律、善行。複数形はミツヴォット(Mitzvot)。
ミドラッシュ (midrash)
狭義ではタルムードと同時代に編纂された伝統的な聖書注解書を指すが、広義ではユダヤ的な聖書解釈全般を指す。本書中では主に後者の意味で使われていることが多い。
メシア (Messiah)
「キリスト」はメシアのギリシヤ語訳であるため、メシアニック・ジューは原語の「メシア」を使う。
メシアニック・ジュー (Messianic Jew)
ユダヤ人としての民族性を保ったままでイエスをメシアと信じるユダヤ人。彼らの信仰運動を「メシアニック運動」、「メシアニック・ジュー運動」、「メシアニック・ジュダイズム(Messianic
Judaism)」などと呼ぶ。広義では、民族性を保つか否かに関わらず、イエスをメシアと信じるユダヤ人を指す。
メシアの体 (The Body of Messiah)
異邦人の教会とメシアニック・ジューの会衆全体を含むキリストの体・公同の教会を指す言葉としてメシアニック・ジューがよく使う表現。
や行
ら行
ラビ (rabbi)
ユダヤ教の教職者。「我が師」の意。米国では「メシアニック・ラビ」という呼称が使われるが、イスラエルではほとんど使われない。
わ行 |