七週の祭り「シャヴオット」
(聖書暦第3月、西洋暦6月頃)


Temple Beth AbrahamのHPよりトーラーの巻物 http://tbacanton.ning.com/page/shavuot-1

シャヴオットとは:

シャヴオットとは、「シャヴアー」(週)の複数形、すなわち、初穂の祭りから数えて7週間後なので「シャヴオット」とヘブライ語で言います。ギリシャ語では「ペンテコステ」(50)という言葉をこの祭りに当てています。シャヴオットが初穂の祭りから数えて50日目に行われるからです。

七週の祭りは、大麦の収穫の終わりと、小麦の収穫の始まりに当たります。小麦の初穂の収穫祭が「七週の祭り」でありますが、聖書はさらに深い意味をこの祭りに込めています。また、七週の祭りは、初穂の祭りからオメルを数えて50日目に行うことと主が命令しています。

そういう訳で、七週の祭りは、決まった日(過越の祭りはニサンの月15日というふうに)があるのではなく、初穂の祭りがいつになるかによって、オメルを数え始める日が決まり、その50日後になるので、毎年日が変わります。

小麦の刈り入れの初穂:

(出エジプト34:22)
小麦の刈り入れの初穂のために七週の祭りを、年の変わり目に収穫祭を、行なわなければならない。

(レビ23:15-22)
あなたがたは、安息日の翌日(注:初穂の祭りの日)から、すなわち奉献物の束を持って来た日から、満七週間が終わるまでを数える。
七回目の安息日の翌日まで五十日を数え、あなたがたは新しい穀物のささげ物を主にささげなければならない。
あなたがたの住まいから、奉献物としてパン――主への初穂として、十分の二エパの小麦粉にパン種を入れて焼かれるもの――二個を持って来なければならない。 そのパンといっしょに、主への全焼のいけにえとして、一歳の傷のない雄の子羊七頭、若い雄牛一頭、雄羊二頭、また、主へのなだめのかおりの、火によるささげ物として、彼らの穀物のささげ物と注ぎのささげ物とをささげる。
また、雄やぎ一頭を、罪のためのいけにえとし、一歳の雄の子羊二頭を、和解のいけにえとする。
祭司は、これら二頭の雄の子羊を、初穂のパンといっしょに、奉献物として主に向かって揺り動かす。これらは主の聖なるものであり、祭司のものとなる。 その日、あなたがたは聖なる会合を召集する。それはあなたがたのためである。どんな労働の仕事もしてはならない。これはあなたがたがどこに住んでいても、代々守るべき永遠のおきてである。
あなたがたの土地の収穫を刈り入れるとき、あなたは刈るときに、畑の隅まで刈ってはならない。あなたの収穫の落ち穂も集めてはならない。貧しい者と在留異国人のために、それらを残しておかなければならない。わたしはあなたがたの神、主である。」

(民数記28:26)
初穂の日、すなわち七週の祭りに新しい穀物のささげ物を主にささげるとき、あなたがたは聖なる会合を開かなければならない。どんな労役の仕事もしてはならない。

(申命記16:10)
あなたの神、主のために七週の祭りを行ない、あなたの神、主が賜わる祝福に応じ、進んでささげるささげ物をあなたの手でささげなさい。

(申命記16:16)
あなたのうちの男子はみな、年に三度、種を入れないパンの祭り、七週の祭り、仮庵の祭りのときに、あなたの神、主の選ぶ場所で、御前に出なければならない。主の前には、何も持たずに出てはならない。

(2歴代誌 8:13)
すなわち、モーセの命令どおりに、毎日の日課により、これをささげ、安息日ごとに、新月の祭りごとに、年三回の例祭、すなわち、種を入れないパンの祭り、七週の祭り、仮庵の祭りごとに、これをささげた。

律法の書(トーラー)を授かる日

(出エジプト19:1-13)
エジプトの地を出たイスラエル人は、第三の月の新月のその日に、シナイの荒野にはいった。
彼らはレフィディムを旅立って、シナイの荒野にはいり、その荒野で宿営した。イスラエルはそこで、山のすぐ前に宿営した。 モーセは神のみもとに上って行った。主は山から彼を呼んで仰せられた。「あなたは、このように、ヤコブの家に言い、イスラエルの人々に告げよ。 あなたがたは、わたしがエジプトにしたこと、また、あなたがたをわしの翼に載せ、わたしのもとに連れて来たことを見た。 今、もしあなたがたが、まことにわたしの声に聞き従い、わたしの契約を守るなら、あなたがたはすべての国々の民の中にあって、わたしの宝となる。全世界はわたしのものであるから。 あなたがたはわたしにとって祭司の王国、聖なる国民となる。これが、イスラエル人にあなたの語るべきことばである。」

モーセは行って、民の長老たちを呼び寄せ、主が命じられたこれらのことばをみな、彼らの前に述べた。
すると民はみな口をそろえて答えた。「私たちは主が仰せられたことを、みな行ないます。」それでモーセは民のことばを主に持って帰った。
すると、主はモーセに仰せられた。「見よ。わたしは濃い雲の中で、あなたに臨む。わたしがあなたと語るのを民が聞き、いつまでもあなたを信じるためである。」それからモーセは民のことばを主に告げた。 主はモーセに仰せられた。「あなたは民のところに行き、きょうとあす、彼らを聖別し、自分たちの着物を洗わせよ。 彼らは三日目のために用意をせよ。三日目には、主が民全体の目の前で、シナイ山に降りて来られるからである。 あなたは民のために、周囲に境を設けて言え。山に登ったり、その境界に触れたりしないように注意しなさい。山に触れる者は、だれでも必ず殺されなければならない。 それに手を触れてはならない。触れる者は必ず石で打ち殺されるか、刺し殺される。獣でも、人でも、生かしておいてはならない。しかし雄羊の角が長く鳴り響くとき、彼らは山に登って来なければならない。」
(聖書引用以上)

これは、十戒を始めとする、律法をさずかる場面ですが、イスラエルの民は第三の月(シヴァンの月。詳細は聖書暦を参照のこと)の新月に、シナイの荒野に入り、三日目に主がシナイ山に降りてきて、出エジプト20章の「十戒」を述べる場面に至ります。

ちょうど「七週の祭り」は、上記のように、初穂の祭りの日から50日目に行われます。それは、小麦の収穫の初穂の時期であると共に、イスラエルの民の「法律」である律法の書が与えられ、イスラエル国家の骨組みが与えられた日でもあるのです。

ルツとボアズの結婚

七週の祭りの日、シナゴーグでは、ルツ記の巻物(メギラット・ルツ)を朗読する伝統があります。それは、ルツが姑ナオミと共にベツレヘムに戻ってきたのが大麦の収穫が始まる頃で、ルツがボアズに見初められるのが、小麦の収穫が始まる、この七週の祭りの頃であると言われているからです。

(ルツ1:22)
こうして、ナオミは、嫁のモアブの女ルツといっしょに、モアブの野から帰って来て、大麦の刈り入れの始まったころ、ベツレヘムに着いた。

(ルツ2:23)
それで、彼女はボアズのところの若い女たちのそばを離れないで、大麦の刈り入れと小麦の刈り入れの終わるまで、落ち穂を拾い集めた。こうして、彼女はしゅうとめと暮らした。

3章から、ルツはナオミの言うとおりにボアズの元へ行き、そして見初められ、妻となる話が述べられています。そして、モアブ人ルツは、ボアズの妻となり、ダビデ王の曾祖母となるのです。七週の祭りは、メシアである方の祖であり、ダビデ王の祖となるボアズとルツの結びつきを覚え、祝うお祭りなのです。また、これは、ユダヤ人と異邦人の結びつきを象徴する祭りでもあります。

そして、神が在留異邦人、やもめ、みなしごを憐れみ、以下のような命令をイスラエルの民に下しています。

(レビ23:22)
あなたが方の土地の収穫を刈り入れるときは、あなたは畑の隅まで刈ってはならない。あなたの収穫の落ち穂も集めてはならない。貧しい者と在留異国人の為に、それらを残しておかなくてはならない。わたしはあなたがたの神、主である。

ルツ記には、そのようにボアズの畑の落ち穂を拾うルツの働く姿が描かれています。律法の書には、このように、最も弱く貧しい者を飢えさせないよう、生活を保てるようにするための「生活保護」規定が設けられているのです。3500年前の、驚くべき法律です。

このような主のみ教えゆえに、この祭りの時、人々は困窮者に食物や贈りものを贈るならわしがあります。

聖霊の降臨

そして、新約聖書の時代に、この七週の祭りの時大事件が起こります。

(使徒2:1-4)
五旬節の日になって、みなが一つ所に集まっていた。
すると突然、天から、激しい風が吹いて来るような響きが起こり、彼らのいた家全体に響き渡った。
また、炎のような分かれた舌が現われて、ひとりひとりの上にとどまった。
すると、みなが聖霊に満たされ、御霊が話させてくださるとおりに、他国のことばで話しだした。

五旬節とは、ペンテコステであり、ギリシャ語で「50」という意味で、シャヴオット(ヘブライ語)をギリシャ語に訳したものです。この日、120名ばかりのイエスの弟子たちや家族などが集まっていると、聖霊が下ってきました。七週の祭りこそ、ロゴス(文字)とレーマ(霊)がイスラエルの民に与えられた日なのです。

(使徒 2:16-22)
これは、預言者ヨエルによって語られた事です。
『神は言われる。終わりの日に、わたしの霊をすべての人に注ぐ。すると、あなたがたの息子や娘は預言し、青年は幻を見、老人は夢を見る。 その日、わたしのしもべにも、はしためにも、わたしの霊を注ぐ。すると、彼らは預言する。 また、わたしは、上は天に不思議なわざを示し、下は地にしるしを示す。それは、血と火と立ち上る煙である。 主の大いなる輝かしい日が来る前に、太陽はやみとなり、月は血に変わる。 しかし、主の名を呼ぶ者は、みな救われる。』

(エゼキエル 36:26-28)
あなたがたに新しい心を与え、あなたがたのうちに新しい霊を授ける。わたしはあなたがたのからだから石の心を取り除き、あなたがたに肉の心を与える。 わたしの霊をあなたがたのうちに授け、わたしのおきてに従って歩ませ、わたしの定めを守り行なわせる。 あなたがたは、わたしがあなたがたの先祖に与えた地に住み、あなたがたはわたしの民となり、わたしはあなたがたの神となる。

(ヨハネ 14:16-18)
わたしは父にお願いします。そうすれば、父はもうひとりの助け主をあなたがたにお与えになります。その助け主がいつまでもあなたがたと、ともにおられるためにです。
その方は、真理の御霊です。世はその方を受け入れることができません。世はその方を見もせず、知りもしないからです。しかし、あなたがたはその方を知っています。その方はあなたがたとともに住み、あなたがたのうちにおられるからです。
わたしは、あなたがたを捨てて孤児にはしません。わたしは、あなたがたのところに戻って来るのです。

(ヨハネ14:26)
しかし、助け主、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊は、あなたがたにすべてのことを教え、また、わたしがあなたがたに話したすべてのことを思い起こさせてくださいます。

(ヨハネ15:26-27)
わたしが父のもとから遣わす助け主、すなわち父から出る真理の御霊が来るとき、その御霊がわたしについてあかしします。
あなたがたもあかしするのです。初めからわたしといっしょにいたからです。
(聖書引用以上)

これこそ、預言者ヨエルやエゼキエルが預言した、「肉の心」「律法が心に書き付けられる」ことの成就でした。そして、イエスご自身も弟子たちに言われたことでした。「助け主」である聖霊の約束について。

七週の祭りを祝う:


七週の祭りには、フルーツにチーズケーキを食べるらしい
収穫の果物に、乳製品オンパレード

シナゴーグやコングリゲーションで、その年の七週の祭り(シャヴオット)の日に当たっている御言葉を朗読します。例えば2008年のシャヴオットの場合:

トーラー:出エジプト記19:1〜20:23、民数記28:26-31
ハフトーラー:エゼキエル1:1-28、ルツ記1:1〜4:22(全部)
メシアニック・コングリゲーションの場合以下追加:
ブリット・ハダシャ(新約聖書):ヨハネ1:32-34、マタイ3:11-17

もちろんこれを全部通して朗読する訳ではありません。上記の個所の一部を取り出して、その日の朗読担当に当たる人がトーラー、ハフトーラー、ブリット・ハダシャを朗読し(通常それぞれの個所を一人ずつ、合計3名が読み上げる)、その部分についての小メッセージをトーラー朗読担当者が行います。

そして、コングリゲーションの指導者は、ハラーブレッド2つを掲げ、「初穂の祭り」で大麦の束を東西南北に振ったように、パンを東西南北に振るのです。2つのハラーブレッドは、イスラエルの民と異邦人の結びつきを象徴としています。

そして、律法の書が授かったこと、イエスの信者にとっては聖霊が下ったこと、そして、イスラエルの民と異邦人が一つに結び合わされる、ボアズとルツの結婚に想いをはせるのです。

もちろん、礼拝後は甘いお菓子を食べるのです。(ただしお昼まで。)シナゴーグは花などで飾り立て、リースも飾ります。春の花々で飾り立て、収穫物のフルーツも飾ります。


こういうクレープ状のおかしにたっぷりフルーツソースをかけたものを、めいっぱい食べます。

なぜ乳製品を食べるのかは、聖書には記述はありませんが、これなアシュケナジー系(東ヨーロッパ系)のユダヤ人の風習のようです。聖書に以下のような記述があります:

(雅歌4:11)
花嫁よ。あなたのくちびるは蜂蜜をしたたらせ、あなたの舌の裏には蜜と乳がある。あなたの着物のかおりは、レバノンのかおりのようだ。

この、蜜と乳が「律法の書」であると、詩篇にこう書かれています。

(詩篇:119:103)
あなたのみことばは、私の上あごに、なんと甘いことでしょう。蜜よりも私の口に甘いのです。

その解釈から、律法の書を授かったこの日に、甘いお菓子をたくさん食べるのだと。乳製品は、ちょうどこの時期家畜が子を産み、乳がたくさん取れるからだそうです。(http://www.inmamaskitchen.com/Shavuot/shavuot.htmlから引用)

ペンテコステの日に、皆さんもフルーツソースたっぷりのチーズケーキをたくさん頂いてはいかがでしょうか。「主のみ教えは蜜のように甘いのです。」と主に感謝しながら。

参考文献:
聖書 新改訳
メシアニック・ジュダイズム ダン・ジャスター著(マルコーシュ・パブリケーション)
http://www.inmamaskitchen.com/Shavuot/shavuot.html
Lederer Messianic Calender

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